終電を調べたいけど、走りながらじゃキーを入力できない……。でも、『Google 音声検索』を使えば助かるかもしれない。グーグルは7日、Googleの各種検索サービスを"声"で利用できるようにする音声検索サービスを開始した。iPhoneおよびAndroid搭載端末向けに提供される。

Google 音声検索は、iPhone/ Android搭載端末のマイクとGoogle検索を組み合わせたサービスだ。ユーザーは調べたいクエリを声に出し、Google検索はその音声データをネットワーク経由で受け取り、結果を返す。たとえば、行き先の住所を話せば、目的地の周辺地図も含めて、より適切な形で検索結果を提示してくれる。説明会では例として、「赤坂見附から横浜 終電」「六本木のおいしい焼き鳥」「宇宙から見た日本の夜景の写真」「YouTube ねこ だるまさんがころんだ」などの音声入力から、それぞれ路線や画像、動画などを検索するシーンが紹介された。

Google 音声検索をiPhoneから利用した例。路線検索を利用してみた

本サービスを利用するには、Android搭載機または、iPhoneで利用する場合はiPhoneアプリ「Google Mobile App」をインストールする必要がある。無料で利用できる。

井上陸 グーグル モバイル担当プロダクト マネージャー。Google 音声認識は、ユーザーが使うほど学習して品質が向上するとのこと

グーグル モバイル担当プロダクト マネージャー 井上陸氏は、多くのセンサを内蔵するようになったモバイル端末とGoogleのクラウドを連携させることで革新的なサービスを生み出せるとし、Google 音声検索もそのひとつと説明する。「マイクが私たちの言葉を理解する耳のような存在になる」(井上氏)と言うように、本サービスには同社独自開発による高精度音声認識エンジンを投入した。開発には100億以上の検索クエリなどを活用。性別や年齢差による声質をカバーし、先日発表された「Google 日本語入力」で使用される技術も盛り込むことで、高い認識精度を実現した。デモンストレーションでは、カタカナ英語を正しいスペルで認識する様子も紹介された。井上氏はまた、ユーザーの位置情報と連動した検索結果を提示するなど、認識精度だけでなく、ユーザーが求める結果を提示する"質の高い検索"を実現した点も特徴とした。

説明会ではこのほか、障がい者なども想定した音声による検索結果の提示や、音声認識エンジンを汎用的な用途に展開する可能性などについても触れられた。