米Apple、ストリーミングサービスで急成長中の米Lala買収へ

米Appleがオンライン音楽サービスを開発・提供する米Lalaを買収する模様だ。正式発表はないが、交渉の経緯を知る人物からの情報としてNew York TimesのBrad Stone氏や、All Things DigitalのPeter Kafka氏などが両社の合意を伝えている。

Lalaはシリコンバレーの起業家Bill Nguyen氏らが2006年にスタートさせた。Lala 1.0は、音楽好きが集まるソーシャルネットワーキングをベースとした中古CD交換サイトだった。各メンバーがCDコレクションを公開し、入手希望のCDリストと不必要なCDのリストをLalaが結びつける。CD販売が減速し始めると、2007年にLala 2.0としてストリーミングサービスを追加した。メンバーが所有する音楽をオンラインに登録してWeb経由でストリーミング再生できるようにする。Lalaのクラウド・ライブラリに存在する曲は登録のみ、存在していない曲だけがユーザーのPCからアップロードされる。2008年のLala 3.0では、ユーザーが所有していない曲でも全体を一度試聴することが可能になった。その上でDRMフリーのMP3形式を1曲89セント、Webストリーミングのみのライセンスを1曲10セントで購入できる。

コンシューマが音楽に触れるチャンスを増やしてこそ音楽の売り上げが向上するというのがLalaの考え方だ。インターネットを活用した中古CD交換、メンバー全体でクラウドにストリーミング用のデジタル音楽ライブラリを作る試みは、登場時には音楽レーベルから強く反発された。だが、音楽産業がCDからオンラインに販売の軸足をシフトし始めてからは、ネット世代に音楽を広める救世主のような存在になりつつある。ソーシャルネットワーキング、試聴とダウンロード/ストリーミング販売を組み合わせたLalaのオンライン音楽サービス・プラットフォームは今日、Billboard.comやGoogleの音楽検索サービスなど様々なオンラインサービスで採用されている。

Facebookもミュージック・ギフトにLalaを利用

現状では、ダウンロード販売のAppleとストリーミングのLalaはライバル関係にある。ただネット時代ならではの音楽の楽しみ方をコンシューマに指し示すという点で、2社の姿勢は似通っている。AppleによるLala買収が実現した場合、Appleにはないオンライン音楽サービスを同社がどのように既存のサービスにとりこむかが注目される。

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