大幅なパフォーマンス向上が図られたLinuxカーネル2.6.32がリリース

      [2009/12/04]

    Linus Torvalds氏は12月2日(太平洋標準時)、Linuxカーネルの新バージョン「Linux 2.6.32」を発表、翌3日に正式に公開した。仮想メモリの重複排除、ライトバックコードのリライトによる大幅なパフォーマンス向上、ATI R600/R700 3DおよびKMSのサポートなどグラフィック周りの向上、など多くの点で変更が実施されている。

    2.6.12からの大きな変更として13項目が挙げられている。

    • ライトバックによるパフォーマンスの大幅な向上 … 各ストレージデバイスのダーティメモリを書き込む専用のカーネルスレッド"pdflush"
    • Btrfsの改善 … -ENOSPCのハンドリング、パフォーマンス向上、スナップショット/サブボリュームの適切な削除
    • Kernel Samepage Merging(KSM) … メモリの重複排除による仮想環境の大幅なパフォーマンス改善
    • グラフィック周りの改善 … Radeon(r600/r700 3D + KMSサポート、MSIサポートなど)、Intel(i965におけるGPUリセット、フレームバッファ圧縮など)
    • CFQローレイテンシモード
    • パフォーマンスを解析するperfツールの改善
    • 緩やかなメモリ制限
    • カーネルコンフィギュレーションの簡易化
    • 仮想環境の改善 … KVMの新高速IOメカニズム"ioeventfd"、1Gバイトページのサポート、x2apicサポートなど
    • ランタイムパワーマネジメント
    • S+coreアーキテクチャサポート
    • Intel Moorestown/SFI(Simple Firmware Interface)/ACPI 4.0のサポート
    • デバイスをブロックするためのNAPIライクなアプローチ

    全体的にパフォーマンスの高速化に主眼が置かれたリリースとなっており、とくにライトバックによるダーティメモリの書き出しによる効果は大きく、あるベンチマーク結果では、XFSは40%、Btrfsは26%の高速化が実現しているという。

    なお、Linus氏は「最も大きな変更は、新しいファイルシステムが今回は1つも加わらなかったこと」としている。

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