2010年に公開を予定している北野武第15回監督作品。このほど、タイトルが『アウトレイジ』に決定し、場面写真が公開された。

巨大暴力団組織 山王会の配下である大友組を率いる大友組長(ビートたけし)とその若頭(椎名桔平)、組員の石原(加瀬亮)/『アウトレイジ』より

同作品は、ヤクザの世界で男達が生き残りを賭けて裏切りや駆け引きなど激しい権力闘争を繰り広げる様を描いたもので、北野監督の『BROTHER』(2001)、『座頭市』(2003)以来の本格的なバイオレンス・エンタテインメント大作。登場人物は全てが悪(ワル)という異色の作品で、直訳すると「極悪非道」という意味となる「アウトレイジ(OUTRAGE)」は、まさに本作に相応しいタイトルとなっている。

また、タイトルの決定と同時に、物語の詳細も明らかに。関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織である山王会の組長・関内(北村総一朗)が若頭の加藤(三浦友和)に、直参である池本組の組長・池本(國村隼)について苦言を呈することから、物語が展開していく。加藤は、直系ではない村瀬組を締め付けるよう池元に命令。そして、池本はその役目を配下である大友組の組長・大友(ビートたけし)に任せる。面倒で厄介な仕事は、いつも大友の仕事となる---というもので、撮影中や編集作業中には、監督から「面白くて仕方ない」という発言が飛び出すなど、満足度の高い作品に仕上がりつつあるという。

さらに、同作には椎名桔平や杉本哲太、石橋蓮司、小日向文世、塚本高史、中野英雄らも出演。北野映画初登場の豪華なキャスティングが集結していることでも話題を呼んでいる。