NTTエレクトロニクス(NEL)は11月17日、双方向1GbpsのワイヤレートIPsec通信が可能なギガビットネットワークプロセッサGigaConnectシリーズ「GC-1000」を発表した。また、併せて次世代H.264/AVCエンコーダ/デコーダLSIファミリの開発推進の強化を発表した。

ギガビットネットワークプロセッサGigaConnectシリーズ「GC-1000」

GC-1000は、IPsec、IPパケット転送、QoS処理、レイヤ2スイッチングを行なう専用のハードウェアに加え、2個のアプリケーション用CPUコアを搭載することで、通信負荷時においてもユーザ体感品質(QoE)を確保し、サービス品質を向上させることが可能。

IPパケット転送エンジン(専用ハードウェア)は、1Gbps(双方向)のワイヤレート通信が可能なほか、パケットエンジン内にインライン型IPsec回路を搭載。64バイトショートパケット通信においても、1Gbps(双方向)のIPsec通信が可能なほか、アプリケーションが自由に利用できる暗号・認証エンジン(専用ハードウェアアクセラレータ)も搭載している。

また、QoS制御機能を搭載したことで各種トラフィックが高ビットレートで混在しても、IP電話など特定トラフィックの通信品質を保持することができるという。

さらに、アプリケーション用に600DMIPS(400MHz)のCPU(PowerPC)コアを2個搭載しており、VoIPなどのアプリケーション処理を快適に実行することが可能となっている。

一方のH.264/AVCエンコーダ/デコーダLSIファミリ開発推進の強化は、現在のH.264/AVCによる映像素材圧縮時は8bitでの符号化が主流だが、画質劣化の低減要求により、より高い階調での表現が可能な10bit化への対応が求められるようになってきており、従来の8bit対応H.264/AVCエンコーダ/デコーダLSIのさらなる低遅延化、低レート化、高画質化を図るとともに、10bit対応H.264/AVCエンコーダ/デコーダLSIの開発推進も強化していくというもの。

同社では、同コーデックLSIの品質レベルの向上による、最高画質の放送素材伝送、編集、配信を実現するとしている。