全国の内科医師の約9割が季節性インフルエンザ・ワクチンの不足を訴えていることが、医療情報サイトを運営するQLifeがこのほど行った調査で明らかになった。

調査は、全国の内科医師300人を対象に、2009年10月20~23日かけて実施。季節性インフルエンザ・ワクチンの需給実態を訊ねた。

その結果、57%の医療機関が「昨年よりワクチン接種希望者が増えている」と回答。医療機関あたりの接種者数の平均は前年比で19%の増加となり、その背景については「新型インフルエンザの流行で季節性に関しても国民の予防意識が高まっている」、「ワクチンに関するマスコミ報道が重なるなどしてワクチン全般へ過剰な期待が寄せている」との意見が多く挙げられているという。

一方、「ワクチンの需要の充分量は確保できていない」と答えた医療機関は全体の86%。需給率では74%となり、希望者の4人に1人は接種できない可能性があり、特に都市圏での充足度が低く、東京の平均は66%に留まっている。

また、ワクチンの接種価格は大人用の場合で平均3,122円。ただし、地域別の平均を比べた場合には、最も高い神奈川県(3,579円)と最安値の四国(2,488円)では、1,091円の格差があることもわかった。