米Agilent Technologiesと米Life Technologiesは10月20日、次世代ゲノミクス解析シーケンシング・プラットフォーム「SOLiD」に最適化された「Agilent SureSelect Target Enrichment System」を発表した。

商用化に先立って、オンタリオ癌研究所(OICR)の癌ゲノミクス部門ディレクタのJohn McPherson博士を始めとした複数の研究者に、SOLiDシステムを利用するSureSelect Target Enrichment Systemの試験も実施。OICRの研究では、癌の発達に関連のある遺伝子を特定するために7台のSOLiDシステムが使用された。

また、この両社の合意の一環として、SureSelectシステムの共同マーケティングも実施される予定。SureSelectは、ゲノムの配列の中で個々の研究者が着目している特定領域のリシーケンシングを、効率的に行うことができる独自の研究用ツール。1本のチューブで、最大5万5,000種類のビオチン化RNAプローブを研究者ごとのニーズにあわせて提供することができる。

キャプチャ・プローブ(ベイト)は120塩基の長さで、これは同アプリケーション用として市場で提供されているものとしては最長の部類に入るという。これにより、効果的に一塩基変異多型、Insertion-Deletionなど、未知の変異を含むDNAをキャプチャすることが可能になるという。

さらに研究者は、Agilentのオンライン・カスタムマイクロアレイ設計ツール「eArray」を使って、シーケンスキャプチャのためのベイトを自らのニーズに応じて設計することも可能だ。eArrayには主要な生物種のゲノムが搭載されているが、ユーザーが独自のベイトシーケンスをアップロードすることも可能である。