北条鉄道(兵庫・加西市)は22日~、社長と鉄道部長を公募する。同社は兵庫県や加西市など出資する第三セクターで、現社長は加西市長が兼務している。加西市は北条鉄道の経営健全化と民間活力の導入に取り組んでおり、民間からの社長起用は現市長就任時からの課題だったという。年収は700万円前後の予定。また、取締役待遇の鉄道部長も会わせて募集するという。年収は500万円前後の予定。

北条鉄道の車両「フラワ2000形」

公募期間は22日から11月24日まで。公募要件は21日から配布する公募要項に記載されるとのこと。公募要項は加西市経営戦略室にて配布するほか、加西市の公式サイトでもダウンロードできるという。選考は論文審査と面接。採用されると12月下旬までに副社長に就任し、現社長のもとで常勤し、一定の業績が評価されると社長へ昇進する。現社長の加西市長は会長となる予定。

北条鉄道は1985年に国鉄北条線を継承した。しかし赤字運営が続き、第三セクター転換時に国から給付された経営安定基金が2005年までに枯渇する見込みとなった。廃止の危機となったものの、現加西市長が当選時に北条鉄道の維持と復活を宣言し、民間からの取締役起用やボランティア駅長制度の導入、サンタ列車やカブトムシ列車運行など、民間経営のノウハウ導入や住民参加型の鉄道経営に取り組んでいるという。