半導体ベンダの米Atheros Communicationsの日本法人であるアセロス・コミュニケーションズは、IEEE 802.11nの各種技術を基にした1ストリーム無線LANソリューション「Align(アライン)」およびBluetoothソリューションのコンボソリューション「AR9002WB-1NGB」を発表した。同ソリューションは、ハーフミニカードサイズに準拠したパソコン向けソリューションでエントリレベルのネットブックからノートパソコン向けに1ストリームの無線LANとBluetoothの両方の性能と通信オプションを提供することができるというもの。

Alignは、IEEE 802.11n対応の1ストリームのシングルソリューション「AR9285」を採用して構成されている。同製品は、RFフロントエンドに必要なすべての機能(メディア・アクセス・コントロール(MAC)、ベースバンド、無線(トランシーバ)、パワーアンプ(PA)、低ノイズアンプ(LNA)、アンテナスイッチ)を統合したものとなっている。

一方のBluetooth用チップとしては「AR3011 Bluetooth 2.1 + EDR」を採用。同製品は、無線LANと共存し、ワイヤレススピーカ、ヘッドセット、キーボード、マウス、MP3プレーヤ、スマートフォンなど複数のBluetooth機器との同時使用が可能だ。またソフトウェアによってBluetooth 3.0にアップグレードすることができる。

また、同ソリューション向けにチャネル・プロテクション、タイムシェアリング・メカニズム、カスタム3G共存の最適化、および同社が特許を取得している「WLAN/Bluetooth Coexistence Agent」を開発し、これら一連の無線技術から成る「Atheros Universal Wireless Cooperation」を提供することで、ネットブックプラットフォームでも無線LAN、Bluetooth、3Gに対応することを可能としている。

なお、同社が採用したハーフミニカード組み込みモジュールは、独立型の無線LANおよびBluetoothソリューションに比べ設計効率が高く、PCB、LED、アンテナコネクタなどを共有することで、より少ない部品点数で設計することが可能なため、パソコンメーカーは、従来ソリューション比で約20%程度のRBOMコストの削減ができるという。