マイクロフトは、SQL Serverの導入促進を目的に、11月1日より新しいライセンスプログラム「Enrollment for Application Platform(EAP)」を提供すると発表した。このプログラムを適用すると、新規導入の場合、従来のライセンスに比べ最大40%Offになるという。

EAPは、コスト削減のためのライセンスで、無償アップグレード、新規購入で最大40%OFF、有料サポートの一部を無制限で利用可能という3つの大きな特典が付く。これにより同社では、2012年までに国内シェア50%超を目指す。

無償アップグレードは、契約期間内にいつでも最新バージョンにアップグレードできるというもの。

同社の場合、通常、無償アップグレードを行うには、ライセンスのほかにメンテナンス契約も結ぶ必要があるが、ほとんどのユーザーはライセンスのみの契約になっているという。

従来は、無償アップグレードの権利を取得するには、過去に遡ってメンテナンス契約を結ぶ必要があったが、EAPでは過去の欠落期間は無視し、契約したその日から権利を得ることができる。

EAPの3つの特典

新規ライセンスの割引は、プレミアムエディションの場合40%、スタンダードの場合40%を割り引くというもの。ただし、15プロセッサーライセンス、または10サーバライセンス+400CAL購入が最低条件となる。

有料サポートの一部を無制限で利用可能というのは、マイクロソフトのPremier Foundation以上のサポート契約を結び、3000万円以上のソフトウェア アシュアランス契約者が対象なる。

サポート契約には問題解決サポートというものがあり、金額により時間制限が設けられているが、今回のEAPでは、SQL Serverのサポートに限って、この時間制限を撤廃するというものだ。

また、OracleからSQL Serverへの移行を促進するため、3つの技術的支援も行う。

1つ目はインサイト・テクノロジー社による無償アセスメントサービスの提供だ。このサービスでは、移行コストの概算や移行によるコスト削減額の算出を行う。サービス提供は11月2日からで、2010年3月末までのキャンペーンとなっている。

2つ目は、オラクル認定講師によるSQL Serverのトレーニングを提供する。

そして、3つ目は、SQL Server専用のコールセンター「SQL Direct」を11月9日より開設し、他社製品との比較からライセンスの購入方法までの問い合わせに対応する。このサービスは、ユーザーの「気軽に問い合わせするところがほしい」という声に応えたもので、エンドユーザー、パートナーの制限なく回答する。

OracleからSQL Serverへの移行を促進

サーバープラットフォームビジネス本部 執行役員 五十嵐光喜氏

サーバープラットフォームビジネス本部 執行役員の五十嵐光喜氏は、テクノシステムリサーチの2012年にSQL Serverの国内のRDB/DWH市場シェアが50%に近くまでいくという予測値を示し、「2012年には50%超までもっていきたい。BIの新規市場では8割を獲得したい」と、今回の施策の導入の目的を説明した。

テクノシステムリサーチによる国内RDB/DWH市場の予測