楽天は30日、タイでECサイトを運営するTARAD Dot Com Co.,Ltd.(タラッド ドット コム)との間で、同社株式67%の取得を含む資本業務提携を締結し、タイでEC事業を展開するため手続きが完了したと発表した。

タラッド ドット コムは1999年に設立されたインターネット企業で、タイの大手ECサイト「TARAD.com」を運営している。同サイトは、楽天が運営する「楽天市場」と同様のマーケットプレース型インターネットショピングモールで、「約16万店舗が出店し、ファッションや家電製品をはじめとした約140万点に及ぶ商品をそろえ、会員数は200万人にのぼる」(楽天)。

「TARAD.com」トップページ画面

今回楽天は、タラッド ドット コムの株式67%の取得を含む資本業務提携を締結し、経営に参画することにした。楽天の国際展開は、2008年に台湾の統一超商股扮有限公司との間で合弁企業を設立し、同年5月に台湾楽天市場を開設して以来となる。

資本業務提携により、事業運営ノウハウや経営スタイルをタラッド ドット コムに導入するとともに、2010年初めから、楽天市場の各種機能やサービスをTARAD.comに取り入れ、同サイトの拡充を行っていく。CEOを含む3人をタラッド ドット コムに派遣し、各部門の支援も行う予定となっている。

楽天では、「ASEAN諸国の中でもEC市場の潜在成長性が高いタイにおいて、日本でNo.1のインターネットショッピングモールを運営する楽天と、タイNo.1のECサイトを運営するタラッド ドット コムがパートナーシップを結ぶことで、タイのユーザーにさらに快適なインターネットショッピング環境を提供する」としている。