2008年以降、従業員の間で22人の自殺者と13人の自殺未遂者を出し、労働争議にまで発展している仏通信会社のFrance Telecomの幹部が「自殺者の増加は電子メールに一因がある」と語っていることがわかった。

同社のCFO(最高財務責任者)であるGervais Pellissier氏は、「今日、ビジネスの世界で働く人々はCEOであれ一般社員であれ、地位に関係なく常に通信回線につながっている」とロイター通信のインタビューで語ったという。また、「携帯電話も自宅にパソコンもなかった15年ほど前は、家に帰れば仕事から離れることができた。それが今では、私生活の仕事時間の切り分けが難しくなり、結果として混乱を来たしてしまう人がいるのではないか」と述べ、スマートフォンやパソコンから送信される電子メールに始終取り囲まれる生活環境が労働者のストレスを増大していると警告した。

一方、同社のCEO(最高経営責任者)のDidier Lombard氏によると、同社では従業員の自殺者が相次いで以降、9月に入ってすぐに監視システムの設置やカウンセリングサービスを開始したという。