JR西日本はこのほど、次世代近郊型電車「225系」を製造すると発表した。京阪神の主力列車「新快速」に投入し、現在運行中の223系を置き換える予定。最初の編成を2010年5月までに製造して性能試験を実施したのち、当面は約200両を製造するという。

225系近郊型電車(外観予想図)

バリアフリーを推進する客室(予想図)

225系電車は「安全性と利便性の向上を重視」(同社)。安全面では車体の衝突安全性と衝突時の乗客保護に配慮した。具体的には、同社で初めて車体に衝撃吸収構造を採用し、車両先頭部分の台枠と貫通路の柱などの強度を工夫した。これにより衝撃力を上方に誘導して、乗客への衝撃加速度を半減させた。また、つり手は直径や太さを大きくし、設置本数を約1.5倍に増やした。色も明るいオレンジとし、とっさの際にすぐに場所が解り、握りやすくしたとのこと。手すりは角張った部分がないように曲線化し、身体の一部に衝撃を集中させないデザインとしたという。

利便性の面では、バリアフリーや情報提供面を向上させているという。具体的には「優先座席付近のつり革を緑色に変更」「乗降口付近に黄色のラインを配置」「ドア開閉時に点滅する赤色ランプを設置」「車内に液晶モニタを設置」「荷棚の位置を低くして使いやすく」など。さらに、車椅子の利用者に配慮して、トイレの開口部を拡張し、床面積を拡大したとのこと。