出版社や作家、IT業界関係者らが集まって作られた「Open Book Alliance」は8月26日(米国時間)、同組織の設立を正式に発表した。これは米Googleが同社のBook Searchサービス開始にあたり市場に出回っている本を無断で電子化していた問題で、米国出版社協会(AAP)と作家連合が2008年10月に合意に至った和解内容であるGoogle Book Settlement (GBS)に対抗するために作られた組織。Open Book Alliance設立にあたっては米Amazon.comのほか、MicrosoftやYahoo!も参加しており、急成長中の電子ブック市場の将来をかけたGoogleとの戦いが展開されている。
Googleがスキャニングによる市販の蔵書の電子化でGoogle Book Searchの無断インデックス化を進めていることが判明した際、AAPと作家連合らはGoogleに抗議、2008年10月に無断で電子化を行った書籍についてGoogleが解決金を払うことで両者が合意した。この合意内容はGBSのサイトにまとめられており、反対意見を持つ企業や団体などは5月5日から9月4日までの間に意思表示をせねばならず、この和解案を承認するための最後の公聴会の開催が10月7日に予定されている。このGBSの和解案は影響を及ぼす範囲が広く、日本での著作物もその対象となるなど出版界に大きな混乱をもたらしている。だがGBSへの抗議は米国の法的手順に則って行われねばならず、これを無視した場合には自動的に和解案を受け入れたことになる。すでに9月4日のデッドラインは間近に迫っており、各方面で動きが活発化している。
Open Book Allianceは、そのGBSに対抗する勢力の先兵となるものだ。もともと和解内容に合意できない作家連合や出版関係者、図書館関係者などが集まって組織されたもので、電子ブック市場でGoogleと今後衝突することになるAmazon.comが参加していた。米InformationWeekなどが報じているように、8月21日(現地時間)にはMicrosoftとYahoo!の参加も明らかとなり、反Google同盟が一堂に会した組織となった。以前にYahoo!やInternet Archiveが推進していた「Open Content Alliance」とは異なる組織だが、その目的はほぼ一致している。現在の参加メンバーは下記の通りだ。
Open Book Alliance結成に関して同共同会長のPeter Brantley氏とGary Reback氏は「700年以上前のグーテンベルクの活版印刷の発明は、知識の共有という新しい時代の先駆けとなった。本のデジタル化は、われわれがどのように本を読み、発見するのかの革命を再び起こすだろう。だが、単一の企業とそれと結託した一握りの出版社によってコントロールされる電子図書館は、より高い価格や平均以下のサービスをもたらす結果となるだろう」とコメントしている。
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