ソニーは7月30日、2009年度第1四半期(4月1日~6月30日)の連結業績を発表した。

ソニー 執行役副社長 CFOの大根田伸行氏

それによると、第1四半期は、売上高が前年同期比19.2%減の1兆5999億円、営業損益が前年同期比-991億円の257億円損失、純損益が同-721億円の371億円損失という結果になった。

ソニー 執行役副社長 CFOの大根田伸行氏は、営業損失を計上した理由について、「世界的な景気後退の継続や円高などの影響による」と説明した。一方で、「今回の営業損失計上には、予定を上回るペースで進んでいる構造改革に関連した費用も大きく影響している」と述べ、持分法による投資損失151億円と構造改革費用339億円を除くと、営業利益は233億円になることを明かした。

同社は今年度より、構造改革の一環としてセグメント区分の変更を実施。従来の「エレクトロニクス」および「ゲーム」に代わり、「コンスーマープロダクツ & デバイス(以下、CPD)」、「ネットワークプロダクツ & サービス(以下、NPS)」、「B2B & ディスク製造」の3分野を新設したほか、Sony Music Entertainment、ソニー・ミュージックエンタテインメント、Sony/ATV Music Publishingの3社から成る「音楽」分野を追加している。

今年度よりセグメント区分を再編

セグメント別の業績は以下のとおり。

セグメント 売上高(前年同期比) 営業利益(前年同期比)
CPD 7734億円(-27.3%) -20億円(-381億円)
NPS 2468億円(-37.4%) -397億円(-443億円)
B2B & ディスク製造 991億円(-28.4%) -124億円(-213億円)
映画 1700億円(+6.5%) 18億円(+101億円)
音楽 1088億円(+96.1%) 54億円(+15.6%)
金融 2276億円(+24.3%) 482億円(+57.7%)
ソニー・エリクソン(持分法投資利益) -145億円(-151億円) -
その他 622億円(-27.2%) 6億円(-78.9%)

各セグメントのハイライトは以下のスライドのとおり。

コンスーマープロダクツ&デバイス分野のハイライト

ネットワークプロダクツ&サービス分野のハイライト

B2B&ディスク製造分野のハイライト

映画分野のハイライト

音楽分野のハイライト

金融分野のハイライト

ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの持分法投資損益概要

なお、大根田氏は、第1四半期の結果について、「当初予測を大幅に上回る結果」とコメント。ただし、今後の見通しとしては、原材料費の上昇が予想される分野もあり、不透明な部分が多いことから、通年の業績予測については、当初の売上高7兆3000億円、営業利益-1100億円から変更しないことを説明した。