米Synapticsは7月22日 (現地時間)、静電容量方式タッチパネルによる新マルチタッチ・ソリューション「ClearPad 3000」を発表した。スクリーンにタッチする指を最大10本まで同時に識別でき、従来よりも複雑なマルチフィンガー・ジェスチャーを可能にする。デモビデオでは、アプリケーション・ウインドウを複数の指で掴んで紙をくしゃくしゃにするようにして閉じたり、ピアノのアプリケーションで和音を弾いて見せている。

ClearPad 3000シリーズがサポートするスクリーンは最大対角8インチ。専用チップが48のセンシング・チャネルと省電力性に優れた電力管理機能を制御する。タッチセンサーの精度は±1ミリ。センサー機構は0.3ミリと薄く、プラスチックやガラスのオーバレイと共に通常のLCD技術を用いたスリムなデザインに組み込める。抵抗膜方式に比べると静電容量方式は電力消費が課題になるが、ClearPad 3000はフルアクティブ状態で5ミリアンペア、ノーマルで150マイクロアンペア、ディープスリープ・モード時は12マイクロアンペアで動作する。

Synapticsは2009年11月にClearPad 3000のエンジニアリングサンプルを一般リリースする予定だ。搭載製品が登場するのは2010年前半になる。