日本IBMとIBMビジネスコンサルティング(IBCS)は7月15日、沖電気工業(沖電気)の製品含有化学物質情報システム「COINServ-COSMOS-R/R(コインサーブコスモスアールツー)」を利用して、REACH規則に迅速かつ的確な対応を支援する「REACH対応課題解決サービス」を提供開始した。

REACH規則とは、EUが2007年6月に施行した、化学物質を製造・輸入する企業に対し化学物質情報の提供や登録・評価を義務付ける規則であり、EU域内に輸出する製品においては、サプライチェーン全体にわたり化学物質情報を管理する必要がある。

日本でも2010年度から日本版REACH規則の施行が予定され、ほとんどの企業が対応を求められるという。

沖電気のCOINServ-COSMOS-R/Rは、電気、電子、機械などの製造業向けのソリューションとして、沖電気および沖エンジニアリングが4月28日に販売開始した。REACH規則に適合するために必要な、製品が含有する化学物質情報の管理・集計および関連する文書管理を提供し、効率的に情報を収集、管理、伝達できるという。

IBMとIBCSは、ITシステム構築などさらに広範囲な支援を必要とするユーザ企業に対するサービスとして、新サービスを提供するもの。

新サービスは、REACH対応の準備状況を業務面・システム面から短期間に調査し、取り組むべきアクションプランを提示する「REACH対応状況 クイック診断」、REACH対応の全体方針および基本計画の策定支援から社内推進体制確立のための企画立案までを支援する「全体方針&計画策定支援」、REACH対応に必要な業務プロセスを定義し、現状業務プロセスをどのように変えるべきかの処方箋を示す「REACH対応業務プロセス定義支援」、データベース統合やインタフェース構築などパッケージだけでは対応しきれない要件を抽出し、業務に適合したカスタマイズを効率的に実施する「ITシステム構築支援」、REACHに伴う業務整理をIBMが持つグローバル連携のテンプレートを元に分析し、円滑な業務遂行を支援する「REACH対応業務プロセス運営支援」、ユーザ企業の仕組みを前提にIBMのこれまでの経験を活用し、サプライチェーンにおける業務連携の推進を支援する「業務遂行プログラムマネジメント支援」の6つのサービスで構成する。