米Microsoftは7月14日(現地時間)、現在米ルイジアナ州ニューオーリンズで開催されているWorldwide Partner Conference 2009において、Windows Azureなど同社クラウドサービスの価格体系と提供開始時期について発表した。

価格体系は使用量に基づいて課金が行われるユーティリティ・コンピューティング型に準拠しており、価格自体もライバルのAmazon.comらが提供するサービスに非常に近いものとなっている。またサービスの一般提供開始は、11月17-19日に米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されるProfessional Developers Conference 2009 (PDC09)のタイミングになるという。

今回発表されたのは、Microsoftのクラウドサービスとして提供が予定されている「Windows Azure」「SQL Azure」「.NET Services」の3つの製品ライン。コンピュータの使用時間やストレージ容量に応じて課金が行われるようになっており、これらリソースを消費しない限りは課金が行われることはない。つまり不要な間は実行インスタンスを停止しておくことで、運用コストの削減が可能になる。3つの製品価格は下記の表を参照のこと。

Windows Azure

コンピュータ処理 0.12ドル/時間
ストレージ 0.15ドル/GB (月額単位)
ストレージのトランザクション 0.01ドル/1万トランザクション
帯域 0.10ドル/GB (IN) - 0.15ドル/GB (OUT)

SQL Azure

Web Edition (最大1GB) 9.99ドル
Business Edition (最大10GB) 99.99ドル
帯域 0.10ドル/GB (IN) - 0.15ドル/GB (OUT)

.NET Services

メッセージ 0.15ドル/10万メッセージ (Service BusのメッセージとAccess Controlのトークン含む)
帯域 0.10ドル/GB (IN) - 0.15ドル/GB (OUT)

なお、現状のWindows AzureはまだCTP (Community Technology Preview)版の段階で、一部の開発者やシステムの早期展開を望むユーザー向けに無償で展開されている。PDC09以降にサービスが正式スタートした段階で、上記の課金モデルへと移行することになるとみられる。Windows Azureに関する詳細は専用サイトを参照のこと。