すでに国内でも有名なので『Twitter』のサービスについては説明不要でしょう。Twitterは、「いまなにしてる?」に答える140文字以内の簡素な一言を投稿するだけのシンプルなサービスです。ブログやメールのように意味や価値のある文章を投稿するのではなく、一見すると何の価値もない独り言やつぶやきをだらだらと書き残し、反応したい人だけが反応する「ゆるい」文化を形成しています。
自分が「いまなにをしているのか」を気が向いたときに投稿することがTwitter本来の利用方法であり、今も多くの利用者がPCや携帯デバイスからテキストを入力してTwitterにメッセージを送信しているでしょう。しかし、ここにきてTwitterにはミニブログではなく、弱い相互参照による新しいコミュニケーション・メッセージ交換のための基盤になるのではないかと考えられるようになってきました。その背景にはTwitter APIがあります。
1日に100件以上ものメッセージを送信するコアなTwitter利用者であれば、自分専用のTwitterクライアントを使っているでしょう。数十文字のメッセージを送るのに、わざわざブラウザを起動してTwitterのページに移動するのは面倒です。専用クライアントを使えば、ガジェットや携帯デバイスから直接Twitterにメッセージを送信できます。こうしたソフトウェアはTwitter APIで作られています。
Twitterは、他のWebサービスと同じようにHTTPベースのTwitter APIが公開されています。結果は、要求に従ってXMLやJSON、またはフィードで得られます。APIの詳細は、こちらのページをご覧ください。
Twitter APIの公開によって、デスクトップ上のガジェットや、iPhone向けのTwitterアプリケーションを作ることができます。他のWebサービスとのマッシュアップも検討できるでしょう。
すぐに思いつく利用方法は、デスクトップや携帯デバイスからもTwitterの閲覧やメッセージの投稿ができる単純なTwitterクライアントですが、必ずしも人間がメッセージの閲覧や投稿を行う必要がありません。人間に代わってアプリケーションが行ってもよいのです。すでに、世界中の企業が自社のサービスをTwitterで配信するbotを利用しています。例えば、JR東日本は、定期的に運行情報を投稿するアカウントを提供しています。
最近では、ニコニコ動画に投稿された「心臓とネットをつなぐデバイスを作ってみた」も話題になりました。これは、専用のデバイスから心拍数を読み取り、その状態に応じたメッセージを自動的にTwitterに投稿するというものです。小型化すれば健康状態の監視や孤独死の防止など医療・福祉分野で実用できる製品に化ける可能性を秘めています。
このように、最初は他愛もないつぶやきを投稿するミニブロクとして認識されていたTwitterは、軽量なメッセージを非同期で交換するためのインフラストラクチャとして応用され始めています。今後、企業によるTwitterの利用も単純なアナウンスに終わることなく、自社サービスと顧客をつなげる新しい使い方が模索されていくでしょう。
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