「風鈴列車」に50個の風鈴が並ぶ

伊賀鉄道(三重・伊賀)はこのほど、「風鈴列車」の運行を開始した。ピンク色の「忍者列車」の客室に50個の風鈴を飾り、窓にはすだれを飾って夏らしさを演出した。この企画は同志社大学の「まちづくり観光研究会」の有志が発案し、風鈴の飾り付けには沿線の市民も参加したという。同列車は8月17日まで普通列車として運行する予定で、乗車券のみで乗車できる。

同志社大学の「まちづくり観光研究会」は、井口貢教授の指導の元で、自発的に文化政策によるまちづくりを実践する組織とのこと。主に三重県伊賀市と岐阜県岐阜市で活動しているという。活動の中に、風鈴を市街地の景観と合わせて新しい文化を創造する「まちかど風鈴プロジェクト」があり、「風鈴列車」もその一つとして立案された。

伊賀鉄道を選んだ理由は、同会代表の森喜駿氏が伊賀在住で、高校時代より近鉄伊賀線(現伊賀鉄道)の存続活性化活動に取り組んでいたからだという。「季節感を演出することで利用者増につなげたい」(森喜駿氏)。

風鈴の制作風景。俳句の短冊を下げている

学生と市民による飾り付け作業

今年の風鈴は市販品を使用し、会員と市民が色を塗ったり短冊に俳句を書いたりして改造したという。来年は 伊賀焼・伊賀組みひも・俳句を組み合わせた「伊賀流風鈴」を開発し、伊賀鉄道や伊賀市街地の景観に彩りを添えたいとのことだ。