Infineon Technollogiesの日本法人であるインフィニオンテクノロジーズジャパンは、75VパワーMOSFETファミリ「OptiMOS 3」の量産出荷を開始した。主に、デスクトップPCやサーバなどで使用されるAC/DC-SMPSの同期整流に用いられるほか、SMPS(スイッチング電源)や、モータ制御、高速スイッチングのクラスDアンプなどのパワー・アプリケーションに対応する。

75VパワーMOSFETファミリ「OptiMOS 3」のパッケージ画像

同ファミリは、SuperSO8パッケージを採用しており、代替デバイスとの比較でRDS(on)が40%、FOMが34%低いため、SMPSの同期整流段では電力ロスを最大10%抑えることが可能だ。

また、80Vファミリと比較した場合、電力損失を10%抑えることが可能なため、従来以上に厳しい効率要件に対応することができる。

さらに、同ファミリは、80VファミリのD2PAKパッケージと同等の電流密度であり、代替製品として使用することが可能。これにより、80Vファミリを使用した場合に比べ、基板面積は60%、高さは77%、パッケージ幅は約50%程度それぞれ削減することが可能となる。加えて、TO-220パッケージ品では、オン抵抗2.0mΩ(TYP)を実現しており、これまで2個必要としていたFETを1個に置き換えることが可能となっている。

なお、価格は、SuperSO8パッケージで、RDS(on)が最大4.2mΩの製品が1万個受注時0.70ドル。TO-220、TO-262、D2PAKなどのパッケージで、RDS(on)クラス=5mΩの製品が1万個受注時で0.65ドル、RDS(on)クラス=3mΩの製品が同0.90ドル、RDS(on)クラス=2mΩの製品が同1.70ドルとなっている。