OOo 3.xの日本語環境を改善するプラグインが公開

OpenOffice.org日本ユーザー会は29日、オープンソースのオフィススイート「OpenOffice.org」を使いやすくする「日本語環境改善拡張機能」を公開した。OpenOffice.org 3.0以降が導入済の環境で動作するパッケージは、プラグイン単独版とIPAフォント同梱版の2種類が用意され、OpenOffice.org 日本ユーザー会 ドキュメントプロジェクトのWebサイト経由で配布される。

本拡張機能は、OpenOffice.orgインストール直後の日本語ユーザ向け作業環境を改善することが目的。ワープロ機能の「Writer」と表計算機能の「Calc」、プレゼンテーション機能の「Impress」、描画機能の「Draw」を対象に、日本語文書に適した書式や各種支援機能の初期設定値を提供する。同梱されたテンプレートの多くがIPAフォント(明朝/P明朝/ゴシック/Pゴシック)を使用しているため、意図したデザインで表示するには同フォントのインストールも必要。

Writerでは、文字の書式の初期値をIPAフォント/10.5ポイントに変更。Microsoft Wordの初期値にあわせたことにより、デザインの崩れが少なくなった。段落の標準書式設定を両端揃えにしたほか、「句読点のぶら下がりを行う」をオフにしたことにより、行末が不揃いになる現象も回避されている。CalcとImpressの初期設定についても、Microsoft Excel/PowerPointに近づけた。

デフォルトのフォントサイズが10.5ポイントに変更、行末のズレも発生しなくなった「Writer」(左がプラグイン導入前、右が導入後)

ほかにも、日本語文書作成時には不要なスペルチェック機能とオートコレクト機能をデフォルトで無効化。国内メーカーのラベル用紙データを採用するなど、日本のユーザー向けに最適化が進められている。

プラグインのインストールは、OpenOffice.orgの起動後、メニューから[ツール]→[機能拡張マネージャー]を選択、現れたパネルでプラグイン(DefaultSettingsForJapanese.oxt.zip)を指定し、画面の指示通りに作業する。操作方法は、OpenOffice.org 3.0以降が動作するすべての環境で共通。