米国時間25日午後に急逝したマイケル・ジャクソンの検死が終了した。しかし、ロゼンゼルス検死官事務所は死因の特定を延期した。

「外傷や暴行の特徴は一切認められなかった。これから薬物検査を行うが、結果が出るまでに4〜6週間かかる」と検死官はコメント。当時、マイケルが処方箋薬を多量に服用していたこともわかったが、薬が死因に直接結びつくものだったのか否かについては言及を辞退している。

救急通報電話の内容もCNNによって公表された。911に電話したのはマイケルの自宅にいた男性だった。以下に通話の全てを掲載する。


通報者「救急車を要請します。一刻も早くお願いします」
オペレータ「わかりました。住所をどうぞ」
通報者「カリフォルニア州、ロサンゼルス、キャロルウッドドライブ北100です」
オペレータ「キャロルウッドとおっしゃいました?」
通報者「キャロルウッドドライブです、はい」
オペレータ「何が起こりましたか」
通報者「あのー、助けが必要な男性がいるんです。呼吸が止まってしまって。呼吸をしていないんです。胸を押していますがダメで……」
オペレータ「わかりました。何歳ですか?」
通報者「えーと、50歳です」
オペレータ「意識もありませんか」
通報者「はい。息をしていないんです」
オペレータ「彼は寝ているのは床の上ですか? 今どこにいますか」
通報者「ベッドの上です」
オペレータ「では、床の上に寝かせて」
通報者「はい」
オペレータ「そう。床の上ですよ。では今から心肺蘇生法のやり方を教えます。いいですね?」
通報者「えっ、でも……」
オペレータ「そちらにはすでに向かっています。着くまでに今できることを電話でお教えします。ほかに誰かいますか?」
通報者「はい、主治医がいます」
オペレータ「なんですって。医者がいるんですか」
通報者「はい、でも、何にも反応しなくて、あ、いや、心肺蘇生法もやっているんですが、反応がなくて……」
オペレータ「わかりました、わかりました。私たちは今そちらに向かっています。もしそこにいる医師が心肺蘇生をやっているなら、私よりも知識はずっと豊富なはずです。ほかに何が起こったか目撃した人はいますか?」
通報者「ああ、いえ、主治医だけです。主治医だけが現場にいたんです」
オペレータ「主治医は何が起こったか見ましたか」
通報者「ええと……、(主治医に呼びかける)先生、何が起こったかご覧になりましたか? ……(オペレータの方に向き直り)あの、彼は今、あのう……」
オペレータ「もうすぐそちらに着きます。もう間もなくです」
通報者「ありがとう。医師は今胸を押しています。でも、やはり何の反応もありません」
オペレータ「ええ、もうあと1分未満で到着します」
通報者「ありがとうございます、ありがとう」
オペレータ「もしあなたが何か助けが必要になったらまた電話してください」

電話はここで切られ、その後まもなく救急隊員がマイケルの自宅に到着した。

医師が固い床ではなく、効果のない柔らかいベッドの上で心肺蘇生を行っていたと見られること、また薬物の処方箋を書いていたのがこの医師である可能性が高いことから、疑惑の目は主治医に向きつつあるようだ。