本田技研工業は26日、水冷4ストローク250ccエンジンを搭載した新スクーター「フェイズ」を発表した。発売日は7月10日。価格は、スタンダードタイプが57万7,500円、ABSタイプが63万円。

フェイズ ABS ※パールサンビームホワイト

フェイズは、スポーティーなスクーターを目指し開発。ネーミングは英語で「心を騒がせる」、「驚かせる」という意味から命名したという。タイプ設定は、スタンダードタイプのほかに、前・後輪連動のコンビブレーキにABSを組み合わせたコンバインドABSを搭載したABSタイプを設定する。スタンダードモデルの価格(税抜)はフォルツァXより7万円安く設定された。

エンジンは、フォルツァに搭載している水冷単気筒248ccエンジンをベースに、ACG(発電機)の出力を見直し、フリクションを低減。また、マフラーの内部構造を変更することで排気ガスの抵抗を低減し、最高出力をフォルツァに比べ1kW向上させた(17kw)。フォルツァのエンジンの特長である、騒音低減のためのメタルクランク軸受けや、密封クランクケース、低フリクション技術を採用したローラーロッカーアーム、オフセットシリンダーなどは、引き続き採用している。

フレームは、フォルツァをベースにシートレールをスリムな形状に変更。軽量化にあたっては、フォルツァに採用しているアルミスポイラーを廃し、左右分割タイプの樹脂製リアグリップを採用。さらに、1灯ヘッドライトや1灯テールランプを採用し、フォルツァ Xより16kg軽くなっている。

ユーティリティ面では、シート下に容量50Lのラゲージボックスを備える。ラゲージボックスは前後長960mmの開口部を有し、長尺物の収納にも配慮した。左右のフロントインナーボックスは、それぞれ容量3Lを確保。シートは、ライダー側とパッセンジャー側の段差を少なくした設計で、タンデム走行での快適性やパッセンジャーの乗り降りのしやすさを考慮した。

スタイリングは、コンパクトでスポーティーなフォルムを追求。全身にエッジを効かせたラインを採用した。メーター部は、タコメーターを中央に、液晶タイプのデジタル式スピードメーターを右側に、燃料計を左側に配置した。ボディカラーはスタンダードタイプが、グリントウェーブブルーメタリック、パールサンビームホワイト、グラファイトブラックの3色、ABSタイプはパールサンビームホワイトのみとなる。

フェイズ ※グリントウェーブブルーメタリック

フェイズ ※グラファイトブラック

主な仕様は、全長2,180mm×全幅750mm×全高1,150mm、ホイールベース1,540mm、シート高755mm、車両重量180kg、水冷4ストロークOHC 単気筒エンジン、248cm3(ボアφ68.0×ストローク68.5mm)、最高出力17kW(23ps)/7,500rpm、最大トルク23Nm(2.3kgm)/6,000rpm、セルフ式スターター、タンク容量12L、タイヤサイズ:前110/90-13M/C 55P 後140/70-13M/C 61P。ABSタイプは車両重量183kgで、その他の仕様は同じ。