給与は半年で約1,000万円(15万豪ドル)、仕事内容は豪クイーンズランド州ハミルトン島のPR活動、という異例の"求人募集"を行ったクイーンズランド州観光公社によるキャンペーン"The Best Job in the World(世界最高の仕事)"。世界各国から応募者が殺到し、マスコミでも度々報道されたのは記憶に新しい。"The Best Job(アイランドケアテイカー)"には、英国人のベン・サウスホール氏が選ばれたが、このほど、同キャンペーンに応募し、ただ1人の日本人として最終審査まで残った小林美絵子さんが、クイーンズランド州の観光大使に任命された。

24日に行われた任命式で、クイーンランド州観光公社日本代表の西澤利明氏は「2009年1月より募集を開始し、5月頭にハミルトン島での最終審査で"アイランドケアテイカー"を決定した同キャンペーンは、世界各国から応募者が集い、マスコミを通じて大変話題となりました。その投資効果は当初の予想の約100倍。カンヌ国際広告祭でもいくつかの賞を受賞しており、同キャンペーンが高く評価されたことも嬉しく思っております」と述べ、"The Best Job in the World"の期待以上の宣伝効果に満足な様子。小林美絵子さんの同州観光大使就任については「"The Best Job in the World"での活躍を高く評価した」としている。オーストラリア政府観光局日本局長の堀和典氏は「日本での(The Best Job in the Worldに関する)報道は、やはり日本代表の小林さんの努力ではないでしょうか。素晴らしいパフォーマンスだったと思います」と小林さんの健闘を称えた。

小林美絵子さん

"アイランドケアテイカー"には落選したものの、同州観光大使に任命された小林さんは「お話をいただいたのは5月末ぐらいでしたが、思ってもみない光栄なお話に正直ビックリしました! まさに、念願の夢が叶ったという感じです。(観光大使のお話は)もちろん"即答"でお引き受けしました。現地に行ったから伝えられる経験やストーリーを発信していきたいです」と観光大使就任の喜びと意欲を語った。

今後、小林さんはブログ等を通じてオーストラリアやクイーンズランド州の魅力を伝えるほか、イベントやセミナー等に参加する予定。観光大使としての最初の活動は、7月5日に豪ゴールドコーストで開催される「ゴールドコーストマラソン2009」への参加となる。

左から、クイーンランド州観光公社日本代表の西澤利明氏、同州観光大使の小林美絵子さん、オーストラリア政府観光局日本局長の堀和典氏

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