大日本印刷は、魚眼レンズカメラで撮影した映像を平面画像に補正する技術を開発したことを発表した。魚眼レンズ特有の歪みのある画像から、任意に指定した部分をリアルタイムで平面画像に補正・変換することができる。

この技術では、魚眼レンズカメラで撮影した画像から指定した部分を切り出し、倍率や入力画素サイズなどを基に補正・変換を行い、平面画像として出力する。変換アルゴリズムはハードウェア上で実行するため処理スピードが速く、最大でVGA(640×480)30フレーム/秒の処理が可能となっている。

任意の位置を指定して平面画像を出力。全体に歪みの少ない自然な変換を実現

手前が画像変換処理をおこなうハードウェア。入出力の仕様はユーザーに合わせてカスタマイズ可能

この技術により1台で全方位をカバーする安価な防犯監視カメラシステムを実現でき、導入やメンテナンスコストを「従来の監視カメラに比べて約50%削減することが可能」(同社)だとしている。

今後は監視カメラメーカーへの技術提案を行うほか、デジタルサイネージとあわせた店舗等での消費者行動分析用途での利用促進を予定。2013年度に約3億円の売上げを見込んでいる。