Mozilla Japanと知床財団は23日、知床の環境(自然)とMozillaプロジェクトが開発するweb環境の2つの「環境」を紹介し、環境保護を訴える共同サイト「Discover Shiretoko」をオープンした。

知床財団とMozilla Japanによる共同サイト「Discover Shiretoko」

知床財団は、世界自然遺産に指定されている知床国立公園の自然環境に関する調査・研究・自然保護思想の普及および啓蒙等を行う財団。Mozillaプロジェクトは、オープンソースソフトウェアプロジェクトを推進し、webブラウザ「Firefox」などを世に送り出してきたコミュニティだ。Mozillaプロジェクトがこの夏発表する次期ウェブブラウザ「Firefox 3.5」の開発時のコードネームが偶然にも「shiretoko」であったことから、Mozilla Japanが知床財団に協力し、このたびのコラボレーションが実現したという。

世界自然遺産に指定されている知床半島(画像提供元:財団法人 知床財団)

Discover Shiretokoでは、「Shiretokoを知る/人類の共有資産/ボランティアの力/未来への夢」の4つの物語に分け、知床とFirefoxそれぞれの物語を紹介。知床の物語では、自然環境についてや、知床がこれまでに迎えた乱開発等の危機、ボランティアが知床の自然保護に大きく貢献してきたことなどを紹介している。また、Firefoxの物語では、営利追求ではなく知的好奇心によって集まったボランティアによって開発されてきた歴史等を紹介。両団体は、同サイトを通じて「自然保護を訴えると同時に、どのような分野の"環境"であっても、未来の環境を変えるのはひとりひとりの力であるということを伝えていきたい」としている。

また、同サイトのオープンと並行して、同サイトのバナーを配布するキャンペーンも開始。同キャンペーンのバナーは、「1本の樹を知床に植える」という活動をイメージしたもので、「Discover Shiretoko」との間の相互アクセス数に比例して、バナーに描かれている樹が成長するという。

さらに、バナーの広がりやサイトへの関心を視覚化した「interFORest」というプロジェクトサイトも用意されている。キャンペーンに参加すると、バナー1つに対し1本の樹がinterFORest上の知床半島を模した土地に植えられ、バナーの広がりによって森が形成されていく。植えられた樹は、バナーからDiscover Shiretokoへのアクセス数に比例して成長し、アクセス状況によってざわめいたりすることもあるとのこと。

アクセス数に比例して成長するバナー。バナーの中の狐はFirefoxのキャラクター「フォクすけ」

知床の実際の時間(昼夜)や気象状況を反映するバナーもある

「interFORest」。1本1本の樹が、キャンペーンバナー1つ1つに対応しており、森が形成されていく過程で同キャンペーンの広がりを見ることが出来る。知床半島を模した地形になっており、実際の知床の天気や時間(昼夜)などの情報も反映されるという

Discover Shiretokoのキャンペーンは8月31日まで開催される予定とのこと。キャンペーンへの参加は、「interFORest 参加ページ」から行える。なお、バナーは次世代HTML技術「Canvas」で実装されており、Firefox/Opera/Safariには対応しているが、Internet Explolerはサポートされていないとのこと。