シマンテックは、今年の3月グローバルで行ったグリーンITに関する調査結果を発表した。

この調査は、米Applied Researchに委託して実施した調査結果をまとめたもので、バイスプレジデント、ディレクタ、経営幹部レベルを含む、企業のITエグゼクティブを対象に、1052社に対して実施された。なお、日本からの回答数は123社となっている。

グリーンIT戦略の実施状況では、予定がない企業はわずか3%(日本は2%)に留まり、実施済みも含め97%の企業が何らかのグリーンIT戦略を検討している。課題としては、消費電力の削減(90%)、冷却コストの削減(87%)が多くなっている。

グリーンIT戦略の実施状況

また、エネルギー効率の高い機器の購入には積極的で、3分の2のユーザーは10%以上割高でも購入すると回答している。とくに日本ではその傾向が強く、6割のユーザーが20%以上高くても購入するとしており、さらに26%は30%以上高くでも購入すると回答している。

割高でもエネルギー効率の高い機器の購入には積極的

グリーンIT重視によって推進される取り組みでは、古い機器の交換(95%)、電力消費の監視(94%)、サーバ仮想化(94%)、サーバ統合(93%)の比率が高い。また、57%ユーザーがSaaSをグリーン化の取り組みと見なすなどの興味深いデータもある。

グリーンIT重視によって推進される取り組み

シマンテックでは、これらの調査結果を踏まえ、今後は「サーバの効率的な利用」「ストレージの効率的な利用」「デスクトップの効率的な使用」のというソフトウェアをベースにした3つのアプローチを行っていくという。

とくにデータセンターは、仮想化によるサーバの統合が進む中で、ストレージの統合は手つかずのところが多く、同社では、ストレージの未使用領域の検出を行う「Veritas CommandCentral Storage」、ストレージの階層化や動的な割り当てを行うシンプロビジョニングをサポートする「Veritas Storage Foundation」、重複データの削除を行う「Veritas NetBackup PureDisk」、アーカイビングを行う「Symantec Enterprise Vault」を提供し、ストレージの効率的な利用をサポートする予定だという。

また、「デスクトップの効率的な使用」では、夜間、電源を入れたままのPCの割合が多いことから、リーモートで電源のオン/オフの設定が可能なAltiris Client Management Suiteの利用を勧める薦めるという。

夜間も電源の入ったままのPCの台数