東日本旅客鉄道(JR東日本)は8日、同社が保有する初代新幹線0系車両1両について、10月から埼玉・大宮の鉄道博物館で公開すると発表した。鉄道博物館のヒストリーゾーンに隣接して展示棟を新設し、登場当時の東京駅の風景を再現するという。

鉄道博物館で公開される0系(大宮総合車両センターで保管中)

0系は東海道新幹線の初代運行車両で、日本のみならず、世界の高速鉄道車両時代の幕を開いた記念すべき車両形式という。今回展示される車体は、東海道新幹線開業に向けて最初に量産された360両のうち1両。当時は大阪向き先頭車で、型式番号は「21-2」。「全国にいくつか保存されている0系の中でも、当初の原型の姿をとどめる貴重な車体」(同社)。この車両は西日本旅客鉄道(JR西日本)から譲渡され、大宮総合車両センターで保管していたとのこと。

展示車両は車内への立入り見学が可能となる。また、線路脇を掘り下げたようなピットを設けて、車両の床下機器や台車等を目の高さで見学できるという。車両前方には、ダンゴ鼻と言われた先頭車正面を背景にして記念撮影をするスペースも用意されるとのこと。

0系のために新展示棟を建設

床下機器の見学ルートを設置