米Microsoftは6月2日(現地時間)、前月28日に発表されたばかりのインターネット検索サービス「Bing」が中国内でアクセス禁止になっていることを公表した。米Bloombergなど複数のメディアが伝えている。

Bingは、検索市場で巨大なシェアを持つGoogleに対抗するためにMicrosoftが開発した検索エンジン。検索プロセスや表示方法に工夫を凝らすことで従来型検索との差別化を図っている点が特徴だ。当初は6月3日の正式ローンチを予定していたが、前倒しで5月中に英語版の公開がスタートしている。中国政府がインターネット上で検閲を行っていることは既成事実として広く知られており、これまでにもMicrosoft Hotmailをはじめ、GoogleやYahoo!なども含め例外なくオンラインサービスが規制の対象になっている。新サービスとして登場したBingもまた例外ではなかったことがわかる。

米Yahoo!の検索広告部門から引き抜いた中国出身のQi Lu氏をトップに据え、肝いりで登場したBingプロジェクトは、中国を含むアジア各地に研究センターを設立してローカライズ強化を打ち出すなど、これまで以上にアジア市場にフォーカスしている。また「Bing」という名前も中国語を語源にしているといわれ(下記写真参照)、その意味で今回の件は皮肉な結果だといえるかもしれない。

Bingの語源は、「有求必応(=求めれば必ずかなう)」の必応(Bing)にあるという説も