台湾MediaTekは6月1日、同社第2世代品となるIEEE802.16e(Mobile WiMAX)対応WiMAXチップ「MT7110」シリーズ3製品「MT7117/7118/7119」を発表した。同シリーズは、WiMAX Forum Wave2の仕様に準拠しており、関連業界が量販導入に専念できることを目的に開発されたという。

「MT7110」シリーズのパッケージ外観

同シリーズの内、「MT7117」および「同7119」は、WiMAX加入者宅内機器(CPE)向けに設計され、「同7118」は送受話器、USBドングル、内蔵デバイスなど向けにそれぞれ設計されている。

3製品ともに、アップリンクとダウンリンク機能付きMIMOおよびサウンディング方式ビームフォーミングをサポートする2つの送信回路と2つの受信回路を搭載しており、MT7117は、共通のVoIPポートをサポートするために、イーサネットPHYとDSPを統合しているほか、MT7119は、イーサネットスイッチとPHY(複数)を持ち、4つのVoIPポートをサポートし、Wi-FiやPCI、USBインタフェースなども搭載している。

この2製品は、最適設計されたシステムおよびメモリバスを持った統合された2つのデュアルコアプロセッサを搭載し、省電力で高いネットワーキング性能とVoIP処理能力を実現するとしており、MT7119搭載のIADデバイス付き製品で約80ドル、MT7117が単純なCPEで約50ドルを目安としているという。

なお、このほか、同社ではボイスDSPとSIPプロトコルスタックを提供するとしている。このソフトウェアパッケージの中に含まれるソフトとしては、「TR-069」「SNMP」「OMA-DM」「FOTA」、接続マネージャーが含まれており、パートナーや顧客に無料で提供される。