デノンは27日、AVアンプの新製品「AVC-4310」を発表した。発売は6月下旬で、価格は25万2,000円。

DENON LINK 4thに対応するミドルクラスのAVアンプ「AVC-4310」。音質面だけでなく、ネットワーク関連など、機能も充実

AVC-4310は、国内市場では、AVC-3808後継モデルとなる(海外市場向けにはAVC-4308というモデルがリリースされていた)ミドルハイクラスのAVアンプ。AVC-4310の最大の特徴は、当初からDENON LINK 4thに対応している点。DENON LINK 4thは、プレーヤーとHDMIケーブルで接続した際に、プレーヤー側もAVアンプに搭載されているクロックを使用することで、ジッターを低減させるというもの。対応プレーヤーは、1月に発売された、ユニバーサルブルーレイディスクプレーヤー(CD/DVD-Audio/DVD/SACD/BDの再生が可能)、「DVD-A1UD」が存在するが、AVアンプ側は、AVP-A1HD/AVC-A1HDに有償アップグレーを行うしか方法がなかった。

ただし、DVD-A1UDはハイグレードモデルで、ミドルクラスのAVC-4310と組み合わせるには、価格的にアンバランスだ。同社によると、比較的導入しやすいクラスの、DENON LINK 4th対応プレーヤーも計画しているとのことだ。

最新モデルということで、Dolby TrueHD、DTS-HD Master Audioといったロスレスサウンドフォーマットに対応するほか、Audyssey DSXや、Dolby Pro Logic IIzのデコードも可能となっている。Audyssey DSX、Dolby Pro Logic IIzは、従来の平面でのサラウンドではなく高さ方向の情報をふくんだ音場を作り出すというものだ。AVC-4310は定格出力130W×7(8Ω時)の7.1chのAVアンプだが、サラウンドバックチャンネルを、アサインして、フロントスピーカーの上に配置することで、これらの方式に対応させることが可能になる。

映像面では、10bit処理/12bit出力のスケーラーを搭載。アナログ信号だけでなくデジタル信号も1080pへアップスケーリング可能だ。HDMI端子は6入力/2出力(CEC対応)。入力の内1系統はフロントに装備される。また2系統ある出力は、同時に使用可能となっている。

そのほかにも、DLNA/Windows Media Conectの両方式に対応したネットワークメディアクライアント、PC上のwebブラウザからAVアンプのコントロールを行うAV Amp Network Setup、リアルタイムにボリュームを最適な状態にコントロールするAudyssey Dynamic Volume、iPodなどのプレーヤーを接続可能なUSBポートと、圧縮音楽の補完を行うコンプレスドオーディオリストアラーなど、豊富な機能を備えている。