NASAは5月19日(米国時間)、ハッブル宇宙望遠鏡の修理がすべて完了したことを発表した。5回におよぶ船外活動を経て、作業を成功裏に終えたスペースシャトル「アトランティス(STS-125)」のクルーたちは、現在、22日(米国時間)の帰還に向けて準備中だ。

STS-125のクルーでミッションスペシャリスト(MS)のMegan McArthur氏が操作するロボティックアームが、アトランティスの貨物室の上に固定されていたハッブルを軌道上に解き放つと、ハッブルの第1および第2反射鏡を防御していたシャッターが地上オペレータにより開かれた。

ハッブルのカメラ交換を含む最初の船外活動を行うJohn Grunsfeld宇宙飛行士。以前のミッションでもハッブルの修理に携わった船外活動の大ベテラン。今回は5回のうち3回の船外活動に参加した

5月16日に行われた第3回目の船外活動のようす。ハッブルの下側で作業しているのはAndrew Feustel宇宙飛行士。左上方でサポートしているのはGrunsfeld宇宙飛行士

青い地球をバックにハッブルを修理中のMichael Good宇宙飛行士。アトランティスの自動操作アームに乗って、ハッブルのもとへ(右は拡大したところ)

最後の船外活動を行うGrunsfeld宇宙飛行士。バッテリー交換、微細誘導センサーと太陽熱からハッブルを防御するサーマルブランケットの据え付け作業を行った

すべての修理活動を終え、アトランティスの貨物室から外され、静止軌道上へとリリースされるハッブル宇宙望遠鏡。新たな画像を届けてくれるのももうすぐだ

すべてのミッションを終え、晴れやかな笑顔で会見に応じるSTS-125のクルー。後列左からMichael Good氏(MS)、Michael Massimino氏(MS)、John Grunsfeld氏(MS)、Andrew Feustel氏(MS)、前列左からGregory Johnson氏(パイロット)、Scott Altman氏(船長)、Megan McArthur氏(MS)

アトランティスとクルーたちは、米国東部時間で5月22日午前9時にケネディ宇宙センターに帰還する予定となっている。