Googleは18日、有償の企業向け地図サービス『Google Maps API Premier』の日本での提供を開始したと発表した。無償版に比べ、各種サポートを行うほか、イントラネット内での利用が可能になるなどの特徴がある。

企業向け地図サービスの市場は急拡大している

Googleによると、企業向け地図サービスの市場は急拡大しており、デジタル地図サービス市場における売上高もここ数年平均約11%の伸びを示している。特に、観光施設などの拠点案内や不動産の経路案内、流通・運輸業での車両トラッキングなどのニーズが高まっている。

今回、Googleではこうしたニーズに対応するため、有償版の企業向け地図サービス「Google Maps API Premier」の日本での提供を18日に開始した。有償版は従来の無償版に比べ、住所などから緯度と経度検索するジオコードのリクエスト制限数を拡大したほか、HTTPS/SSLによる暗号化での利用をできるようにするなど、各種サポートを行う。

「Google Maps API Premier」(有償版)とGoogle Maps API無償版との違い

また、広告表示のオフ・オン機能や、無償版では規約により禁止されていたイントラネット内での利用を可能にするなどしている。日本ではすでに全日本空輸などが導入しているという。

販売に当たっては、地図サービス大手のゼンリンのグループ企業であるゼンリンデータコムと販売代理店契約を締結。大手企業などを顧客に持つ同社のネットワークを通じて、販売を行っていく。

利用料金は年額2,500ドル~となっている(日本での販売開始に伴い、円での提示を行う予定)。