京阪電鉄はこのほど、8000系電車の改造に着手すると発表した。「8000系は1989年から順次使用開始した特急用電車で、京阪伝統のテレビカーを連結し、1997年以降は二階建て車両を加えた。特別料金不要の車両としては、国内最上級グレードの車両」(同社)。しかし、製造後20年を経過したことと、快速急行用電車として1+2列のシート配列の3000系が登場したため、さらなるグレードアップを行うとのこと。

京阪8000系電車

リニューアルされた車内のイメージ

改造の対象となる車両は、当初から8000系として製造された10編成80両で、旧3000系から編入された8030番台は含まれないという。主な改造は「シート表皮の張り替え、床、扉付近の内装変更」「車端部座席をハイバックシートのロングシート化」「扉上にLCD車内案内表示器を設置」「吊革と車いすスペースの新設」「照明の変更」などとのこと。なお、補助いすの一部、テレビ、電話室は撤去される予定。

車端部は「日本一豪華なロングシート」

1954年から半世紀以上にわたり歴代特急車両に搭載してきたテレビカーは、今回の改造工事にあわせて順次撤去し、2011年度内に全廃するという。「新設するロングシートは、背もたれの高さを頭位置付近まで確保したハイバックタイプを採用します。乗降のしやすさとワンランク上の快適さを併せ持つ、日本一豪華なロングシートをめざしました」(同社)。