鑑識の衣装で登場した六角精児。「3月28日からちゃんとお客さんに入ってほしいなと急にドキドキして参りました」と少し緊張気味の様子

映画『鑑識・米沢守の事件簿』のプレミアム試写会が9日、都内の新宿バルト9にて行われた。試写会前に催されたイベントには、主人公・米沢守役の六角精児をはじめ、萩原聖人、紺野まひる、山中崇史、大谷亮介、川原和久、益戸育江、水谷豊が登場。また、本作の主題歌を提供するエレファントカシマシの宮本浩次も駆けつけ、映画初主演となる六角を祝った。

本作は、人気テレビドラマシリーズ『相棒』初となるスピンオフムービー。杉下右京、亀山薫に次ぐ人気を誇る鑑識課の米沢守が主役に抜擢された。劇場版1作目でも舞台となった"東京ビックマラソン"から始まるもう一つの事件。警察の早すぎる結論に疑問を感じた米沢は、事件の真相を探るため"相棒"の相原誠(萩原聖人)とともに警察機構の暗部へと挑む。

長く演劇畑を歩んできた六角にとって、映画の主演を務めるのは本作が初めて。そういった経緯もあってか「最初は僕が主演で映画を撮ると言っても誰も信じてくれませんでした(笑)。でもそれが少しずつ具体化されてきて、ポスターなりチラシが出てきたときは、僕の近くにいる人たちは本当に喜んでくれました」と話す。

米沢守の相棒・相原誠役を演じる萩原聖人。「本家『相棒』に負けない相棒を二人でがんばって作りました。ぜひ観てください」と話した

エレファントカシマシの宮本浩次も会場に駆けつけた。自身も『相棒』の一視聴者でありファンだという宮本は、今回のオファーを「本当にうれしかったです」と話した

映画主演ということに当たり気をつけたことは、「テレビシリーズの『相棒』で出てくる米沢守を、そのまま映画の方に、力を入れずに移行できれば」。周囲の面々も口を揃えて「いつも通りの現場だった」と話すあたり、映画でも安心していつもの『相棒』の空気感を堪能することができそうだ。

「まさかこんな日が来るなんて」と冗談めかした言葉とともに、花束を贈った水谷豊は、「『相棒』はテレビのシリーズで始まりました。それが劇場版になりましたが、これは俳優にとっては夢のようなことで、そうそう起きることではありません。そして、今度はその『相棒』からスピンオフが生まれました。これはたとえ一生俳優を続けることができても、経験できる俳優はほとんどいないわけです。こんな幸せな経験ができて、ものすごくラッキーだなと思っています」とコメントし喜びを表現。「バルト9へ来てほかの映画を観て、時間が余ったら(本作も)観てください(笑)」とファンの笑いを誘いながら映画をPRした。

「この映画を観て鑑識になりたい人が増えるといいな」などなど、水谷が冗談を交えるたび会場からは笑い声とファンの歓声が沸き起こった

最後に六角は「『相棒』に最初に出たときは台詞が二つだったんですけれども(笑)。どんどんこの作品が、少しずついろいろな人に観ていただけるようになって。映画になってそれが成功し、それで今回このような形で"米沢守"という人物に光が当たることになりました。こういう機会を作っていただいた方々に、本当にお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました」と感謝の言葉でイベントを締めくくった。

最後は出席者全員でフォトセッション。前列左から紺野まひる、水谷豊、六角精児、萩原聖人。後列左から山中崇史、大谷亮介、川原和久、益戸育江

映画『鑑識・米沢守の事件簿』は、3月28日(土)より全国ロードショー。

本作では、ベールに包まれていた米沢守の私生活や心情にも踏み込んでいく。指紋照合や映像解析など鑑識ならではの技術を駆使する姿も詳細に描かれる

(C)2009「鑑識・米沢守の事件簿」パートナーズ