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Viエディタの実装系としては現在ではVimが代表的な存在だ。Viの歴史は古い。その生い立ちからViはコマンドモードと編集モードという2つの動作モードを持ち、編集とともにコマンドを駆使した操作が可能という特徴がある。ほとんどのUNIX風OSに最初からインストールされているため、システム設定ファイルの編集にも使われることが多い。軽量に動作するし、SSHでログインしながら編集できるところもポイントだ。

Vimが提供している機能はViと比べてかなり広範囲に及ぶ。Vimが提供している機能を駆使すると、Viとは思えない強力な使い方ができる。しかし学習コストは無視できない。覚えてしまえば強力なツールだが、覚えるコストを無視するわけにはいかない。

そんな場合は随時公開されるティップスを時々チェックしながら覚えていくというアプローチはどうだろう。The Geek StuffでVi / Vim Tips and Tricksというシリーズが展開されている。基本的な操作から、思わず目を疑うトリックまで多くのトピックがまとめられている。執筆現在の最新版は6日(米国時間)に公開された8 Essential Vim Editor Navigation Fundamentalsだ。Vimにおける基本的な遷移方法が紹介されている。簡単にまとめると次のとおり。

  1. 行遷移 (k, j, l, h, 0, ^, $, g_)
  2. 画面遷移 (H, M, L)
  3. 特殊遷移 (N%, NG, G, ”,^)
  4. 単語遷移 (e, E, b, B, w, W)
  5. 段落遷移 ({, })
  6. 検索遷移 (/i, ?i, * #)
  7. コード遷移 (%)
  8. コマンドラインから遷移指定方法

基本的な操作からVimに特化した遷移方法まで紹介されている。Vimはコマンドを覚えてしまえば便利なエディタだ。きわめて高度なカスタマイズが可能で、プログラミングの開発環境として使われることも多い。とくに動作が軽量であること、一度コマンドを覚えてしまうと高速で効率のいい編集が可能になること、といった利点がある。コマンドモードと編集モードという切り替えは、日本語入力との相性が良いとは言い難い。このため日本語入力を頻繁に伴うような編集作業にはあまり向いていないが、プログラミングや設定ファイルの編集には便利に使えるエディタといえる。