ソフトバンクモバイルは16日、次世代の移動通信システム「LTE(Long Term Evolution)システム」の無線実験局の免許を総務省より取得。17日より茨城県水戸市内においてフィールド実証実験を開始することを発表した。

LTEシステムは、3G携帯電話のアクセス方式であるW-CDMAを発展させたもので、データ通信速度の高速化、周波数利用効率の向上など、全般的なパフォーマンスアップを目的としたもの。現在、W-CDMAの標準化団体である3GPPにおいて標準化が進められている。

同社では昨年2月に同システムの屋内実験に成功、ほぼ理論通りとなる下り最大約150Mbpsのスループットを実現している(発表資料)。

今回の実証実験では実験用の基地局3局および端末3台を用いて商用装置に近いシステム構成を利用し、屋外における電波伝搬特性、干渉特性、スループット特性などの評価を行う。実験は2009年末までの予定。

同社では、この実験を通じて取得したノウハウや測定データを活用することで、商用サービスに向けた準備をさらに進めるとしている。