Blue Earth

現在スペインのバルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2009」では、太陽光発電機能やリサイクル材料の使用など、環境問題に関心のある層をターゲットにした戦略を打ち出す携帯電話メーカーが増えている。

Samsung Electronicsは背面にソーラーパネルを装備した「Blue Earth」を発表した。太陽光による充電が可能。ボディには使用済みペットボトルから再生したPCMを利用している。ディスプレイの明るさ、バックライトの点灯時間、Bluetoothなどが省電力設定になるEcoモードにワンクリックで切り替え可能。ユーザーが自動車を使わずに歩行したことで、どれだけCO2排出が削減されたかを確認できる万歩計機能を備える。

LG Electronicsも年内にソーラーパネル搭載携帯を欧州市場向けに投入する計画を明らかにした。同社は2010年までにBFR(臭素化難燃剤)、PVC(ポリ塩化ビニール)、CFR(塩素系難燃剤)などを製造行程から排除、2012年にはアンチモン・フリーを実現するという。

Renew

中国のZTEとジャマイカのDigicelもソーラーパネル搭載の端末をMobile World Congress向けに用意した。ただし、こちらは新興市場向け製品という位置づけだ。

2月4日にT-Mobile USAで発売開始となったMotorolaのエコ携帯「MOTO W233 Renew」は、最長9時間の通話時間を実現する省電力設計になっている。ボディに使用済みペットボトルを再生した材料を使用、100%リサイクル可能だという。Carbonfund.orgとの提携を通じて同社は、Renewの製造、輸送、携帯利用の際の温室効果ガス排出を再生可能エネルギーや森林再生への投資で相殺する。「初のカーボンニュートラルな携帯電話を実現」とアピールしている。