新開発XYステレオマイクを搭載、最高24bit/96kHzのWAVレコーディングが可能なリニアPCMレコーダ「H4n」

ZOOMはハンディレコーダ「H4n」を発売する。標準価格は3万6,750円。発売は3月を予定している。

同製品は最高24bit/96kHzのWAV録音が可能なリニアPCMレコーダ。タイムスタンプやトラックマークを記録でき、業務用途などで利用されるBWF(Broadcast Wave Format)にも対応する。搭載されるXYステレオマイクは新開発されたもので、本体へマイクをマウントしているマイクカプセルが回転し、マイク開き角を標準90度から広角120度に可変させることができる。ピンポイントで録音したいソロ演奏では90度、広範囲を収録したいオーケストラ演奏では120度に切り替えるなど、シチュエーションにあわせた録音範囲設定が可能だ。

新開発XYステレオマイクはマイクカプセルの回転により、開き角を90度と120度から選択できるようになった

本体には2系統のXLR/phone兼用入力端子を装備。ファンタム電源供給とHi-Zに対応し、コンデンサマイクやエレキギター/ベースの直接接続も可能だ。プラグインパワー対応のEXT MIC入力も搭載する。録音モードは通常のステレオ録音を行う2chモードのほか、マイクと外部入力を同時に録音できる4chモードや、ボーカルや楽器をオーバーダビングして楽曲製作できるMTRモードを搭載。MTRモードは2トラック同時録音、4トラック同時再生ができる。中央に定位したボーカルなどを消す「センター・キャンセル機能」や、再生速度を変えずに音程を可変させる「キー・コントロール機能」、そしてギターアンプ・モデリングも含め、50種類用意される「内蔵エフェクト機能」も活用し、ミックスダウンまで行うことができる。 高品位プリアンプの搭載により、録音レベルは100段階でのマニュアル調整が可能。自動で録音レベルの最適設定を行う「RECレベルオート」、風切り音などを防止できる「ローカット・フィルタ」、過大入力によるクリッピングを防止する「リミッタ」、一定レベル以上の音声入力を感知して自動的に録音を開始する「オートレコード」、ボタン操作より2秒前にさかのぼり録音開始できる「プリレコード」といった機能も搭載される。再生モードが豊富に用意されるだけでなく、50~150%の範囲で再生速度を可変する「SPEED機能」も装備。 本体に装備されるUSBポートはパソコンへのファイル転送に活用できるほか、H4nを最高16bit/48kHz対応のUSBオーディオインタフェースとして使用することも可能だ。製品にはSteinbergのDAWソフト「Cubase LE 4」がバンドルされる。

2系統のXLR/phone入力を搭載、4chモードでは内蔵マイクと楽器を別のトラックへ同時録音することも可能

本体背面にモニター・スピーカーを搭載、ヘッドホンなどを接続せずにすぐ録音結果を確認できる

別売リモートコントローラ「RC4」では録音開始/停止やレベル調整などの遠隔操作が可能

本体はラバーコーティングを施すことによりタッチノイズを軽減、背面にはモニター・スピーカーを搭載。SD/SDHCカードスロットを装備する。電源は単三乾電池、ACアダプタ、USBバスパワー駆動に対応。単三乾電池2本で約6時間の録音が可能で、消費電力を抑えてより長時間駆動ができるスタミナモードも用意され、こちらは約11時間の録音が可能となっている。サイズは73(W)mm×156.3(D)mm×35(H)mm、重量は280g(電池含まず)。製品には1GB SDカード、ウインド・スクリーン、マイククリップ・アダプタ、ACアダプタ、USBケーブル、専用ケースが付属。別売で有線リモートコントローラ「RC4」(標準価格2,100円)も用意される。