アップロードビデオの名誉毀損問題でGoogle責任者を起訴 - イタリア

    Yoichi Yamashita  [2009/02/04]

    個人のプライバシーを侵害するビデオを配信したとして、Googleのエグゼクティブの刑事責任を問う裁判がイタリアのミラノで現地時間の3日に始まった。有罪となった場合、最長36カ月の懲役の可能性がある。

    問題のビデオはトリノにある学校の教室で撮影されたもので、ダウン症を持つ17歳を複数の高校生がからかい、ティッシュの箱で叩くシーンなどが映っていた。2006年9月8日に、高校生グループの1人がイタリアのGoogle Videoに同ビデオをアップロードし、公開状態になっていた。

    Googleは2006年11月6日から7日にかけて2件の同ビデオの削除要請を受けた。1件はユーザーから、もう1件はイタリアでインターネット関連の犯罪捜査を担う内務省からで、Googleは最初の通報から24時間以内に問題のビデオを削除した。

    米国と同様、イタリアでもインターネットサービスプロバイダはアップロードされるサードパーティのビデオを事前にモニターする必要はない。ただしコンテンツの違法性や問題の通報を受けた場合、すみやかに削除する責任を負う。

    問題のビデオを通報から24時間以内に削除したGoogleは、インターネットサービスプロバイダとしての責任を果たしたことになる。だが同問題を担当した検察官のFrancesco Cajani氏は、Googleをサービスプロバイダではなくインターネットコンテンツプロバイダと見なして起訴にふみ切ったのだ。イタリアの刑法では、インターネットコンテンツプロバイダは配信する全てのコンテンツの責任を負う。サードパーティのコンテンツも例外ではない。これは新聞やテレビ局など報道媒体に課されている責任の延長という見方だ。

    米New York Times紙によると、名誉毀損とプライバシー侵害の罪に問われているのはGoogleのチーフリーガルオフィサーのDavid Drummond氏、元チーフファイナンシャルオフィサーのGeorge Reyes氏、プライバシー問題担当のPeter Fleischer氏など。IAPP (International Association of Privacy Professionals)のレポートによると、イタリア国内においてもGoogleをコンテンツプロバイダと見なした検察の判断に疑問符をつける向きが多い。それでも検察の主張が認められるような事態になれば、ユーザー生成コンテンツをホストするサービスの存在を危うくする前例になりかねないだけに、今後の展開に注目が集まっている。

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