マッシュマトリックスはこのほど、Webブラウザ上でマッシュアップ開発が行なえるサービスとして注目を集めていた『Afrous(アフロス)』正式版の一般公開を開始した。2007年I期未踏ソフトウェア創造事業のプロジェクトとして採用された事業のひとつで、2007年12月にβ版が公開されていた。

「Afrous MashupEditor」で作成したマッシュアップ画面例。作成したダッシュボードはHTML/ JavaScriptとして出力し、ブログなどで利用することも可能になった(新機能「Afrous Anywhere」)

Afrousの特徴は、マッシュアップアプリケーションの開発環境を提供するとともに、作成した"マッシュアップダッシュボード"を企業内ポータルなどにも利用できる点。Web APIだけでなく、イントラネット内のXMLやCSVデータを取り込めるため、たとえば、企業内の様々な情報を統合的に管理するためのポータル構築といったニーズに応えることができる。それ以外にも、SNS事業などにおいて、ユーザ向けの画面カスタマイズ機能を付加する用途などにも利用できるとしている。

マッシュアップアプリケーション開発のためのオンラインプラットフォームであるAfrousは、マッシュアップ画面を簡単な操作で構築できる「Afrous Dashboard」を中心に、マッシュアップ処理を記述する「Afrous MashupEditor」などで構成される。Dashboardには、あらかじめデータソース(フィード表示用/Google検索用/Yahoo!検索用/Amazon検索用など)やウィジェット(カレンダーほか)などが用意されており、これらを編集エリアにドラッグ&ドロップしていくだけで、自分だけのマッシュアップ画面を作成することが可能。プリセットのデータだけでなく、JSONP形式のWebサービスや、MashupEditorで作成した独自のマッシュアップ処理などもデータソースとして追加できるようになっている。

XML、CSV、JSONP形式のWebサービスをウィザード形式で追加できるほか、マッシュアッププロセスのカスタマイズも可能

Afrousは、非営利目的および個人利用には無償で提供。商用や企業内での利用には有償サービスとして提供する予定となっている。なお、Afrousはマルチプラットフォームに対応しており、すでに昨年9月にはSalesforce.comのForce.com向けに「Afrous Dashboard for Salesforce」をリリース。OpenSocialへの対応も可能となっている。