米Microsoftは30日(現地時間)、Windows 7開発ブログの中で今後のリリース計画について説明した。その中で同社はWindows 7 ベータ版で多数のフィードバックが集まっていることを感謝するとともに、次期リリースがベータ2版ではなく、より製品に近いRC版(Release Candidate: リリース候補版)になると説明している。時期については明言していないものの、ベータ版の使用期限が切れる8月までには一般提供が開始されるものとみられる。

2008年10月末に登場した"プレ"ベータ版、1月9日のベータ版とかなり広範囲にわたってベータテストを実施してきたMicrosoftだが、バグレポートを含むかなりのフィードバックがあったようだ。またフィードバックの中で最も多かったものに「8月でベータ版の使用期限が切れるが、製品リリースまで旧バージョンのOSに戻らなければならないのか?」が挙げられている。

これに対するMicrosoftの回答の1つがRCのリリース計画だ。通常、ソフトウェア製品開発においては複数回のベータ版リリースで機能の追加や絞り込み、バグの洗い出しを行う。そして機能や動作が安定した段階で製品リリース候補としてのRC版をリリースする。RC版の登場が意味するものは、工場出荷向けの最終版であるRTMの登場が近いということだ。RC登場から数カ月ほどでRTMへと到達し、RTMから1カ月から2カ月ほどで製品パッケージやOEMの準備が完了する。今回の発表で8月前に最初のRC版が出る可能性が高まったことで、実際の製品リリースが当初予告した2009年第4四半期から2010年第1四半期の範囲でほぼ確定したといえる。

またWindows 7でのハードウェア/ソフトウェアサポートの現状についても言及しており、例えばアンチウイルス製品を提供するベンダーの多くが、すでにアップデータ等を介して製品のWindows 7対応を実現していると報告する。またWindows 7でサポートされる新しいドライバモデルのWDDM 1.1についても、GPUをはじめとする多くのハードウェアですでにサポートされている。Windows 7ではVistaの旧ドライバもそのまま利用できるが、WDDM 1.1ではパフォーマンスとメモリサイズの面で大きなメリットがあるとMicrosoftでは説明する。特に1GB程度のメモリしか搭載しないミニノートやネットブック系の製品では大きなメリットになるだろう。