日立製作所は30日、シンクライアントシステムを使った情報漏えい防止ソリューション「セキュアクライアントソリューション」の強化を行うとともに、新メニューに対応したソフトウェア製品の販売を開始した。

今回の強化により、従来からの「ポイント・ポイント型」、「ポイント・ブレード型」、「センター型」の3つの接続方式に加えて、シトリックス・システムズ・ジャパンの「Citrix XenDesktop」を活用することで、これら3つの接続方式を必要に応じて使い分ける「統合型」メニューが追加された。

統合型は、デスクトップ環境の接続先を一元管理し、ユーザーごとの利用状況に応じた最適な接続方式が選択できるというもの。同社では、一般的なクライアント・サーバシステムと比較して、企業内PCクライアント環境の導入・運用に関わるTCOを約26%削減可能だとしている。なお、統合型の利用料金は個別見積となっている。

Citrix XenDesktopの価格は、メディアキット(CD-ROM)が9,870円、スタンダードエディション(1同時接続ユーザー、年間ソフトウェア更新サービス付き)が1万4,815円、アドバンストエディション(1同時接続ユーザー、年間ソフトウェア更新サービス付き)が3万8,377円、エンタープライズエディション(1同時接続ユーザー、年間ソフトウェア更新サービス付き)が5万8,012円。

また、Citrix XenDesktop対応のクライアント統合用管理ソフトウェア「FLORA bd Link」、および省電力運用ソフトウェア「SAVINGDA Pro Ver2」の販売も開始された。FLORA bd Linkの価格は、ライセンスなしのCD-ROMが1万500円、1ライセンス証書が1万5,750円。SAVINGDA Pro Ver2の価格は5.250円。

FLORA bd Linkは、クライアントブレード「FLORA bd100」をCitrix XenDesktopに接続するためのソフトウェア。ユーザーが1台のPCリソースを占有できるクライアントブレードと、アプリケーションを仮想化し複数のユーザーをサーバ上で効率的に集約できるCitrix XenAppとを、一元的に管理・利用できるほか、電源オフ状態のクライアントブレードをクライアント端末からの接続時に起動する機能が用意されている。また、Citrix XenDesktopの管理コンソールからのクライアントブレードの動作状態監視・構成管理が可能だ。

SAVINGDA Proは、夜間や休日など使われていない時間帯にハードウェアを自動的に休止状態にすることで、最大年間65%ものクライアントブレードの省電力化が図れるソフトウェア。SAVINGDA Pro Ver2では、休止/起動時間設定の一斉配信機能やCO2排出削減量に換算した省電力効果集計などの管理機能が強化されている。