米Yahoo!は1月27日(現地時間)、2008年第4四半期(10-12月期)決算を発表した。同四半期の売上は18億600万ドルで前年同期比1.37%ダウンの微減だったが、GAAPベースで純損失を3億300万ドル計上しており、久々の赤字転落となった。CEO交替など混乱の続く同社だが、今回の業績悪化は主力事業である検索広告市場への景気の影響よりも、むしろリストラの諸経費や海外資産の減損処理、さらにMicrosoftからの買収提案への対抗策やGoogleとの提携にまつわる関連費用負担が重荷となった。

主力のマーケティング事業は、売上が15億9400万ドルで前年同期比微増。内訳は自身の運営サイトが10億6300万ドルで3%アップ、提携サイトからの売上が5億3100万ドルで4%ダウン。地域別でみると、米国内での同四半期の売上が13億3800万ドルで2%アップ、米国外が5億1900万ドルで10%ダウンだった。不況下においても検索広告市場は伸び続けており、ライバルのGoogleとの差は開いているものの、主力ビジネスそのもののダメージは現時点で少ないようだ。

依然として厳しい状況が続くとみられるが、当面は1月にCEOに新任したばかりのCarol Bartz氏の采配に注目が集まることになる。株価も様子見の気配が強く、1月中旬以降は安定した水準で推移している。27日の時間外取引は、同日終値から約5.7%高の12ドル前後となっている。