東日本旅客鉄道(JR東日本)はこのほど、東京駅と新宿駅にて発車メロディを短縮、または取りやめる実験を開始した。同社によると、かけこみ乗車を防止する目的とのこと。新宿駅7番・8番ホームでは3月6日まで発車メロディを停止し、東京駅3番・4番ホームでは3月16日まで発車メロディを2秒~3秒に留める。なお、列車接近音や案内放送は従来通り続けるという。

新宿駅7番・8番ホーム

新宿駅と東京駅を選んだ理由については「かけこみ乗車防止のためにお客様、駅員、乗務員にアンケートをとった結果から選定した」(同社)。また、かけこみ乗車と発車メロディの因果関係については確定したわけではなく「実験によって明らかにし、お客様に安全に鉄道を利用して頂くための参考としたい。この実験はかけこみ乗車の原因を知り、防止するためのさまざまな検討事項のひとつ」とのことだ。

この実験について、九州新幹線や京阪電鉄、阪神電鉄の発車メロディを手がけた作曲家の向谷実氏は「JR東日本の場合、発車メロディの再生時間が運転状況により長かったり短かったりする。私は(乗客がタイミングを理解しやすいよう)長さは固定にしてかならずフルコーラス流すよう提案している。そのような実験も行っていただければと思います」と語った。