Google傘下の米YouTubeがパートナープログラムを拡大し、YouTube内にチャンネルや関連コンテンツを持つメディア企業が自ら広告を販売することを可能にする計画だと、ニュースサイトの米TechCrunchが1月21日(現地時間)に報じている。現在YouTubeはこうした仕組みをCBSなどごく一部の大手メディアのみに解放しているが、今回の措置でより多くのメディアが参加可能になる。こうした措置は著作権違反訴訟を抱える既存メディアとの関係を進展させるだけでなく、黒字化で苦戦するYouTubeに大きな収益拡大の機会をもたらす可能性がある。

現在は特定のパートナー以外の広告スペースはYouTube自らが販売を行っている状態だ。プログラムの改訂後は各メディアが持つ自身のチャンネルにアップロードされた動画のほか、YouTube上のどこかに当該のメディアが著作権を保有する動画がアップロードされた場合が対象となる。著作権動画の判定はYouTubeのContent ID技術を利用する。TechCrunchによれば、YouTubeは同プログラムの開始を2009年第1四半期の終わりまでに開始する予定だ。こうしたチャネルパートナー経由での収入は、いまのところYouTube全売上の4%程度にしか満たないという。プログラムの拡大でその割合を増やすだけでなく、売上そのものの拡大、ひいては事業としての独り立ちを可能にすることが狙いとなる。