凸版印刷、日立製作所、日立化成工業の3社は25日、3社の共同開発によるホログラムと非接触ICチップを一体化したラベル「ICホログラム」が、IHMA主催の「The Excellence in Holography Awards 2008」において、パッケージング部門での最優秀賞を受賞したと発表した。3社によると、同賞の受賞は日本企業として初めてとのこと。

ICホログラムは、凸版印刷の技術で製造したホログラム「クリスタグラム」に日立が開発した非接触ICチップ「ミューチップ」を、日立化成の実装技術により組み込んだラベル。目視による偽造確認や商品の流通・生産における履歴管理(トレーサビリティ)に利用できるほか、デザインを自在に加工できる、ラベル以外に新たにアンテナなどを用意する必要がないという特長を持つ。

「ICホログラム」(左)と読み取りイメージ(右)

凸版印刷と日立は今後、国内外の高級ブランド品や医薬品、食品業界など、目視による真贋判定を伴う商品の流通・生産における履歴管理が求められる分野に向けて、ICホログラムを含めた関連するシステムを販売していく予定だ。