漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2008』決勝戦が21日、東京・六本木のテレビ朝日で行われ、結成8年目のコンビNON STYLE(石田明・井上裕介)が決勝初出場でグランプリを獲得し、優勝賞金 1000万円を手にした。

「M-1グランプリ2008」で優勝したNON STYLE

この日、決勝のステージへと駒を進めた8組のファイナリストは、ダイアン、笑い飯、モンスターエンジン、ナイツ、U字工事、ザ・パンチ、NON STYLE、キングコング(ネタ順)。7番目に登場したNON STYLEは、審査委員長の島田紳助を「今日、一番の衝撃」と仰天させる圧倒的な力を見せつけ、700点満点中644点の高得点をマーク。優勝候補と目されていたナイツ、笑い飯を抑えて一気にトップに躍り出た。

ところがこの後、9番目に登場した敗者復活枠のオードリーが、NON STYLE を上回る649点をはじき出し、トップを奪う波乱の展開に。そして笑い飯が敗退し、オードリー、ナイツと激突した最終決戦では、審査員7人のうち5人(島田紳助、松本人志、上沼恵美子、オール巨人、渡辺正行)がNON STYLEに投票(オードリーは2票=大竹まこと、中田カウス。ナイツは0票)。優勝が決まった瞬間、石田はしゃくりあげるほど号泣。井上は「僕も泣きたいけど、相方泣きすぎでしょ!(笑)」とそんな相方にあきれる様子を見せながらも、こみ上げる涙を抑えきれないようだった。

大会後の行われた会見では、「ここにいるのが夢のよう」(井上)、「初めての決勝で楽しく漫才ができて、優勝もできたことがうれしい」(石田)と感想を語った2人。2000年結成のNON STYLEは、今回のファイナリストであるキングコング、ダイアン、また、南海キャンディーズ、なかやまきんに君らテレビで活躍する同期デビューの芸人が多い。井上は「ずっと負けてた同期に勝てたこともうれしかった」と感無量の表情を見せていた。

また、会見に出席した紳助は「今日はみんなレベルが高かったから、審査員の点数はもうそれぞれの“好み”を表したものでしかないと思う。僕はそんな中で、最終決戦はこのNON STYLEに『頼む! スベらんといて!』と祈るような気持ちやった」と2人の漫才に惚れ込み、審査員席から密かに応援していたことを告白。さらに、昨年もサンドウィッチマンの優勝の直後にあったという、自ら司会を務める日本テレビ系バラエティー『行列のできる法律相談所』プロデューサーから、さっそく出演オファーの電話あったことを明かし、2人を喜ばせたが「キミらのフリートークは関西の番組で見たけどおもんない!(笑)プロデューサーには『トークができませんよ』と言うといた。出演は、ほかの番組を見てから検討させてもらう」と思わぬダメ出しが?紳助からの厳しい愛のムチに2人は「がんばってトークを磨きます!」と意気込み、さらなる成長を約束していた。