Ruby Enterprise Edition最新版、FreeBSD/Ubuntu/OSX/Solaris対応改善

    後藤大地  [2008/12/09]

    Phusion, The Computer Science Company

    Phusionは5日(オランダ時間)、Ruby Enterprise Edition (REE)の最新版となるRuby Enterprise Edition 1.8.6-20081205を公開した。REEはCRubyをベースにして開発されている実行環境。オフィシャルのCRubyと比較して平均で33%ほどRailsアプリケーションが使用するメモリ量を削減できるという特徴があるほか、実行パフォーマンスも改善される。

    REEにおける性能向上の仕組みはガベージコレクタに対してCopy-on-Write拡張を導入することと、メモリアロケータ(tcmalloc)を改善する方法がベースになっている。最初のプロダクトは数ヶ月以上前から公開されており、すでにNew York TimesやShopify、37signalsなどの企業が自社のRubyアプリケーションの実行環境をREEへ移行している。

    REE 1.8.6-20081205における主な改善点は次のとおり。

    • RailsBenchガベージコレクタパッチの統合によってガベージコレクタの細かいチューニングが可能
    • 64ビットサポートの改善(64-bit FreeBSD 7および64-bit Ubuntu 8.10 Serverで試験)
    • Mac OS Xサポートの改善
    • Solarisサポートの改善
    • Rails 2.2対応改善
    • マルチスレッドWebアプリケーションデバッグ機能強化

    公式に試験が実施されたプラットフォームは次のとおり。

    • FreeBSD 7.0 (x86_64)
    • FreeBSD 5.0 (x86)
    • Mac OS X 10.5.5 Server (x86)
    • Sun Solaris (Sparc)
    • Ubuntu Linux 8.10 Server (x86_64)
    • Ubuntu Linux 8.04 Desktop (x86)

    REE 1.8.6-20081205はスポンサーシップのもとで取り組まれた開発というところもおもしろいところだ。New York Timesをはじめ37signals、Curve21、Dr Dispatch Transportation Software、InfoEther、Martian Interactive、Shopify、Trevor Turk、Utah Imagingの団体や個人から支援があったとされている。

    RailsといったRubyベースのプロダクトでWebアプリケーションを構築して運用している場合、REEを採用することでパフォーマンスの向上とメモリ消費の削減を狙うのは効果的な方法だ。Ruby 1.8.6をターゲットとしてシステムを構築してあるなら一度REEを調査してみるといいだろう。

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